ネガティブな環境でのリソースの浪費を避けるには
世界的パンデミックの最中で熱い注目を浴びる選挙シーズンを前にした今、貴社の広告がどんな環境に表示されるかは、かつてないほど重要になっています。
Andréa Mallard（Pinterest 最高マーケティング責任者）
2020 年 9 月 16 日
「ネガティブで安全ではない環境でブランドを目にすると、良い環境で出会った当初のそのブランドに対する安心感や信頼が失われていきます。ですから、こうしたブランドから商品を購入することはないと思います。」
女性 Pinterest ユーザー、20 代⁶
ネガティブなオンラインスペースはコストの浪費につながります
去年の春、「ドゥームスクローリング」つまりスマホをスクロールしながら怖気づかせる統計、陰鬱なニュース、不安を煽る広告を延々と見続けていた時間はきっと、自分で気づいているより長かったに違いありません。それは気疲れさせるだけで、高まる不安を拭うのに役立つことはありませんでした。
そして、ネガティブな環境はブランドにとっても有益でないことが判明しています。怒りと分裂を生じさせる内容は人々の関心（と荒らし行為も）を引き寄せますが1、購入行動にはつながりません2。最新の調査では、ネガティブな環境はユーザーの記憶に残りにくく、そのブランドに対する信頼感と、その商品を購入する可能性を低下させることが示されています。3言い換えると、ポジティブな環境には投資するだけの価値があります。4そして Pinterest なら、ポジティブな環境で世界の 4 億人以上のユーザーにアプローチできるのです。5
大切なのはコンテクスト
企業のマーケティング責任者の間では長きにわたり、コンテクストは本当に重要なのだろうかという議論が交わされてきました。Pinterest の調査によれば、コンテクストは重要です。実際、ポストコロナの世界では広告が表示される環境が、かつてないほど大きな意味を持っています。ブランドがメッセージを発信する場所に対してユーザーが注意を払わない時代は、過去のものとなりました。
アンケート調査の参加者 2,000 人の大部分が、ネガティブなコンテンツの隣にブランド広告が表示されていたら、ブランドはそのコンテンツを支持していると見なすと回答しています。結果として、ブランドの好意度は低下します。安全でポジティブな環境での広告掲載はもはや道徳にまつわる議論の範疇を超えており、ブランドにとってネガティブな環境での広告表示は、絶対に避けるべき事態なのです。
それでは、こうした動きはブランドにとってどのような意味を持つでしょう。「ドゥームスクローリング」が日常の言葉として定着しつつある時代において、どうすればネガティブな環境でのリソースの浪費を回避できるでしょうか。
米国の成人 10 人に 6 人がこのように回答しています
記憶に残る：ポジティブな気持ちのときオンラインで見つけたブランドに対して
好印象を持つ：ポジティブな環境で遭遇したブランドに対して
信頼感を覚える：ポジティブなスペースで見たブランドに対して
購入する：ポジティブなスペースで見たブランドの商品7
ポジティブなプラットフォームは適切なポリシー策定から
オンラインで最もポジティブな空間を作り出すことは、簡単ではありません。経営幹部による先を見越したポリシーの策定に関する決定が必要です。たとえば、楽しいダンス動画のプラットフォームであっても、反 LGBTQ ポリシーや白人至上主義のコンテンツが見つかるでしょう。ユーザーが作成したコンテンツだけを見て、プラットフォームの姿勢を判断することはできません。ポリシーの観点からも、プラットフォームが何を許可しているのかを考慮することが大切です。
Pinterest は当社経営幹部の判断を誇りに思う一方で、デジタルセーフティを向上させ、広告効果を損なわないポジティブな広告環境を改善するのは、業界全体の取り組みだと考えます。それが、責任あるメディアに向けた世界同盟（GARM）への参加に期待する理由であり、有力な広告主、エージェンシー、メディア企業、プラットフォームがサービスを改善し、ユーザーにより良いサービスを提供し、ユーザーを守るために共に行動していく所存です。
広告で前向きなメッセージを発信
ポジティブなプラットフォームに広告が表示されると、ブランドの影響力が高まります。また、ビジネスの成果を上げるには、広告で前向きなメッセージを伝える必要があります。最近 Pinterest でキャンペーンを行った Shapermint の実例をご紹介しましょう。当社広告ポリシーは時に拘束的だと見なされることがありますが、Shapermint はこのポリシーをポジティブなクリエイティブを制作する機会と捉え、最終的には効果的な広告につながると考えました。Pinterest は Shapermint と協働して、さまざまな体型の女性を取り上げ、サイズの目安を率直に示した広告を作成しました。
広告は大きな反響を呼び、キャンペーンの四半期ごとのインプレッション数は 2 億回を数え、Shapermint は第1四半期から第2四半期にかけて投資額を 4 倍に増やしました。さらに Shapermint は現在、すべてのチャネルにわたる全デジタル広告の約 90% で、Pinterest の基準と同社独自のボディシェイミング禁止ガイドラインを採用しています8。
選挙広告のない Pinterest
広く利用されているソーシャルネットワークとオンライン動画プラットフォームではこの秋、政治広告が展開されるでしょう。貴社ブランドはこうした広告との競争に追い込まれます。またこの種のコンテンツではおそらく多数の広告がオークションにかけられるため、広告単価が上がります。つまり、他のプラットフォームで展開される政治運動広告は貴社の広告費用対効果を低下させることになるのです。
この秋どこで広告を展開するかについて、戦略を練る必要があります。Pinterest には政治広告は掲載されません。つまり、貴社ブランドは選挙広告と競争をする必要がなく、またコンテンツが選挙メッセージに埋もれてしまう心配もありません。そして例年の傾向からすると、9 月から 10 月にかけては、Pinterest で効率よく広告展開をするのに最適な時期です。
注：この記事は、9 月 17 日に「Your consumers are looking at where your ads live」（消費者は広告の掲載場所にも注目）と題されて Adweek に掲載されたものと同内容です。
