2025年9月17日 — Stacy Malone
人々は今、必要なものや欲しいものをすべてオンラインで見つけることができます。しかし、それが必ずしも売上につながるとは限りません。実際、カートの 70% が放棄されており、これは過去 10 年間、マーケターが常に悩まされてきた問題でした1。
ブランドはこの問題を解決するために、購入手続きの煩わしさを減らす、リマインダーメールを送る、「今すぐ買わなくては」という切迫感を演出する、割引を提供する、配送オプションを改善するなど、多くの施策を試してきました。しかし、カート放棄の数は変わっていません。
そこで Pinterest では、マーケターの皆様がカゴ落ちによる機会損失を防ぎ、利益につなげられるよう、調査を実施しました。そして、問題は購入手続きの手間にあるのではなく、意思決定の多さが障壁になっていることを突き止めました。
夕食のメニューや新築祝いなど、人は 1 日のうちに 35,000 件もの意思決定を行うと言われています2。そして、その数はデジタル経済の発展により急増しています。人は多くの選択肢を突きつけられると、判断力が麻痺します。調査によると、Z 世代ショッパー(買い物客)の 10 人中 7 人以上が、選択肢が多すぎると圧倒されるが、少なすぎても物足りず、バランスを取るのが難しいと答えています3。
「キュレーションは、顧客が意思決定しやすいように選択肢を整理して見せるテクニックです。」
購入する商品を決める前に、消費者はまず、「自分にぴったりの商品を見つけた」という自信を得る必要があります。ここで、キュレーションが威力を発揮します。キュレーションは、顧客が意思決定しやすいように、選択肢を整理して見せるテクニックです。以下で、キュレーションがショッピングジャーニー全体を通してどのような働きをし、迷いと確信の間のギャップを埋めるのかについて説明します。
キュレーションは、関連性を高める
オンラインショッピングの際に、人は「自分と関連性があるか」という観点で商品を評価し、自分にとって意味のあるものでなければ、次に移動します。キュレーションを行うことで、ブランドと顧客の関連性を保つことができます。実際に、ショッパーの 3 分の 2 が、自分のテイストに基づいてパーソナライズされた商品のおすすめを好むと回答しています4。
キュレーションは、好きなものを発見し、絞り込むのに役立つ
キュレーションは、選択肢を絞り込み、自分に合ったトレンドやパターンを発見するのに役立ちます。ショッピングジャーニーのこの段階で、消費者は商品が自分の生活にどのようにフィットするかを考え始めます。調査によると、ショッパーの 75% が、選択肢を絞り込むことで、より自信を持って意思決定ができると回答しています5。そして、キュレーションをしていくなかで、ポイントとなるのが創造性です。特に Z 世代は、自分らしさや個性を磨くために、クリエイティブなキュレーションを好みます6。
キュレーションを行うことで、「より良い選択肢があるのでは」という不安をなくせる
最後に、自信を持って決定するには、その選択肢に十分満足していなくてはなりません。この段階では、次々に検索と保存を行い、商品について深掘りするなど、適切な商品に狙いを定めるための行動が見られます。ショッパーの 60% が、キュレーションによって、「より良い選択肢があるのではないか」という不安から解放されると回答しています7。こうした不安の影響が大きい Z 世代では、この割合が 68% にまで上がります8。
Pinterest では長年をかけて、キュレーションを設計の中心に据え、AI を活用しながらも人間のテイストに根ざしたシステムを構築してきました。AI を活用したテイストグラフは、何十億件に上る、人によるインタラクションと好みに基づいてトレーニングされており、ユーザーのテイストや好みの変化に合わせて時間とともに進化していきます。検索やクリックなどのアクションを通じて、ユーザーが好むコンテンツをより深く理解することで、それぞれのユーザーに合った商品を提案できます。実際に、Pinterest ユーザーの 90% が、自分に関連性のある商品が見つかると回答し9、Z 世代の 39% が Pinterest から検索を開始しています10。
自信を持った意思決定は、瞬時に終わるプロセスではありません。そのため Pinterest は、ショッピングジャーニーのあらゆる段階で、ユーザーが明確なビジョンと自信を持てるようにする機能を提供しています。商品を探し始めた後、ユーザーは気に入ったものに出会っても、それをどう言葉で説明していいか分からない場合があるかもしれません。Pinterest の AI を活用した画像検索テクノロジーは、ユーザーが簡単に検索やキュレーションを行えるように、そのアイテムやスタイルを表す単語を提示します。そして、ボードとコラージュは、ユーザーが気になるものを集めて、何が好きなのかを理解できるようにし、購入の自信を高めます。その結果、Pinterest で保存された商品は購入される確率が 2 倍高く11、Pinterest ユーザーは主要ソーシャルプラットフォームと比較して、Pinterest で見つけた商品を購入すると回答する割合が 59% 高くなっています12。
Pinterest なら、わずか数ステップで、ショッピングユーザーにリーチすることができます。本記事で紹介したインサイトを活用し、ショッピングジャーニーのさまざまな段階でブランドを見てもらうための 5 つのヒントをご紹介します。
商品フィードをアップロードする
ブランドの商品フィードをアップロードすると、自動で商品がプロダクトピンに変換され、ユーザーに見つけてもらえるようになります。リーチを拡大し、検索の関連性を広げるための簡単かつ無料の方法です。
キュレーションされた印象の広告を作成する
プロダクトピンの背景にさまざまなライフスタイル画像を使い、商品がユーザーのテイストにどのようにフィットするかを紹介しましょう。また、豊富なカラーやデザインを使用することで、より多くの検索結果にピンが表示されやすくなります。Pinterest Performance+ クリエイティブを使用すると、画像のサイズ変更、最適なアドフォーマットでの配信、背景生成を自動で行うことができ、一気に効率化できます。
Pinterest Performance+ を活用して成果を向上させる
Pinterest Performance+ キャンペーンで、最適なユーザーに最適なタイミングでリーチし、ローワーファネルの成果を促進しましょう。Pinterest Performance+ カタログ販売キャンペーンを使用した広告主は、通常のキャンペーン設定と比較し、CPA が平均 20% 改善しました13。
フルファネルのメディア戦略を作成する
購入の意思決定は、ショッピングジャーニーの至るところで行われます。意思決定をした後ではなく、決定に関わるすべての重要なタイミングで、顧客の選択に影響を与えられるよう、フルファネルメディア戦略を定常的に実施しましょう。ファネル全体で Pinterest アドを配信して認知度を高めた広告主は、1 つのキャンペーン目的のみを使用した広告主に比べて、コンバージョン率が 2 倍になっています14。
ジャーニー全体および長期的な計測を行う
カスタマージャーニー全体を網羅する計測システムを構築しましょう。キャンペーン終了後も短期と長期の両方の指標を確認することで、ビジネスへの持続的な影響を計測できます。
これらのヒントを参考に、意思決定のタイミングを捉え、成果につなげましょう。カゴ落ちを問題ではなく、顧客をサポートできる機会だと考えてみてください。無数の選択肢がある現代で、消費者は自分が正しい意思決定をしているという確信を必要としています。そして、Pinterest はユーザーが気に入った商品をキュレーションしながら、貴社ブランドの商品こそ求めているものであると確信できる場所なのです。