2024年2月21日
新たなデータ規制や広告予算の削減など、パフォーマンスマーケターは数々の課題に直面しています。これらの課題による影響を最小限に抑えるためには、迅速な対応が必要です。さまざまな変化が起きている今こそ、テストと検証の戦略を見直すべき時です。
優れた成果を得るには、まずキャンペーンの設定を戦略的に行うことが重要です。Pinterest では、テストと検証に MECE アプローチを推奨しています。MECE により、細かなデータやインサイトを収集して、特定の変動要因を調整することが可能になります。MECE とは、「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive(重複なし、漏れなし)」の頭文字をとったもので、キャンペーン構成の有効性を確認し、最適化を行う際に役立つ手法です。
MECE を使うと、変動要因を個別に切り離して検証でき、何が結果に影響を及ぼしているのかを把握するのに役立ちます。MECE アプローチでは、それぞれ異なるプレースメントとターゲティングを設定した 5 つのローワーファネルキャンペーンを一度に実行します。これにより、起こり得る結果をすべて網羅しながら、キャンペーン間の重複を抑えられます。
MECE を適用したパフォーマンスキャンペーンの構築は、パズルを組み立てるのに似ています。パズルのピースはそれぞれ違う目的を持っていますが、ピースが互いに組み合わさったときに最も効果を発揮します。MECE のテストアプローチでは、キャンペーンごとに異なる目標とオーディエンスを設定します。5 つのキャンペーンを同時に実行することで、ローワーファネルのさまざまなエリアでターゲットオーディエンスにリーチできます。
Pinterest には、ホームフィードと検索フィードの 2 つの UI 画面があり、それぞれユーザーの利用目的が異なります。ホームフィードでは発見・検討段階のユーザー、検索フィードでは検索機能を使って具体的なアイデアを探しているユーザーをターゲティングできます。キャンペーンに MECE を応用すると、ホームフィードと検索フィードの両方でユーザーにリーチできるため、顧客獲得を促進することができます。また、結果を比較することで今後の施策に役立つ情報を得られます。
以下に、MECE を適用した 5 つのキャンペーン構成の例を挙げます。それぞれが少しずつ違う条件を設定していることに注目してください。これが「重複なし」の意味するところであり、成果が上がっている点と改善が必要な点を絞り込む際に役立ちます。
ホームフィード プロスぺクティング:オープンターゲティングを利用
検索フィード プロスぺクティング:オープンターゲティングを利用
ホームフィード リマーケティング:サイト訪問者を利用
検索フィード リマーケティング:サイト訪問者を利用
ダイナミックリターゲティング:エンゲージしたことがあるユーザーを利用
5 つのキャンペーンで Pinterest の広告プレースメントを組み合わせることで、認知から購買・行動の段階までフルファネルでユーザーをターゲティングできます。また、プロスペクティングとリマーケティングの併用により、さまざまなオーディエンスにリーチできます。
MECE アプローチを初めて導入する際は、リソースが均等になるよう、それぞれのキャンペーンに同額の予算を割り当てることをおすすめします。キャンペーンが進捗し、パフォーマンスのデータが収集できたら、結果に応じて予算の配分を調整しましょう。
キャンペーンをしばらく実行した後、結果を分析して、成果が上がっている点と改善が必要な点を特定します。
以下の例では、キャンペーン 1 と 2 を比較して、顧客獲得単価(CPA)の効率が良いのはどちらの戦略かを見ていきます。2 つのキャンペーンはほぼ同じ条件を設定しており、プレースメントのみが違います。CPA を見てみると、キャンペーン 1 の方が低いため、効率に優れているのはホームフィードのプレースメントであることが分かります。このように、新たに得られた情報を予算の配分や今後のキャンペーンに応用していくことで、広告効果の継続的な向上を図れます。
MECE アプローチをキャンペーンに取り入れて、成果を最大化しましょう。まず、パフォーマンスマーケティング向けのプロダクトをチェックして、キャンペーン全体の方向性を定めましょう。準備ができたら、アドマネージャーにアクセスし、新しいキャンペーンの設定を始めましょう。
パフォーマンスキャンペーンの詳細をさらに知りたい場合は、パフォーマンスキャンペーンに関する記事、または Pinterest Academy の「Pinterest パフォーマンス向上ガイド」コースをご参照ください。