マーケターのためのインクルーシブなコンテンツ制作ガイド

インスピレーションはインクルージョン（包括性）から始まります。Pinterest は、ユーザーに「Pinterest で見つかるアイデアやストーリーは、自分のアイデンティティやライフスタイルを表現している」と感じてもらえるプラットフォームを目指しています。それが長年にわたり、インクルージョン（包括性）を意識してプロダクト開発を行ってきた理由です。そして、それは Pinterest 上の広告においても例外ではありません。

広告主の皆様も、包括性を意識して広告を制作することで、その理念をサポートすることができます。画像や動画、メッセージなど、キャンペーンで使用する広告素材は、ユーザーがブランドに対して抱く印象に大きく影響します。また、インクルーシブなコンテンツを通じて、ユーザーの生活にインスピレーションを与えることができます。

本記事では、さまざまな業界やブランドと協働してきた Pinterest チームの経験に基づく、インクルーシブなコンテンツ制作のヒントを 6 つご紹介します。

1. 制作プロセス全体に包括的な観点を組み込む

包括性は、コンテンツの仕上げに加えるものではありません。キャンペーンの企画から広告の制作と編集に至るまで、キャンペーン作成プロセスの全てのステップに包括的な観点を組み込むことが大切です。

包括性を意識して、戦略の策定、広告コンテンツの構想、制作プロセスを進めましょう。まずはじめに、チーム全体で広告コンテンツの目標と制作のアプローチが共有できているかを確認しましょう。社内または外部の多様性・公平性・包括性（ダイバーシティ・エクイティ＆インクルージョン）専門家に相談して、公式なガイドラインを策定することをおすすめします。また、明確なフィードバック手順を確立すると、懸念や疑問点が生じた際にチームメンバーが遠慮せずに指摘できるようになります。

2. 幅広いオーディエンスを想定する

Pinterest でリーチしたいさまざまなタイプのオーディエンス像について考え、それぞれのオーディエンスにとって何が重要かを掘り下げてみましょう。多様性について考慮する際は、年齢や体型をはじめ幅広い特徴が対象となります。また、目に見える特徴だけでなく見えない特徴もあることを忘れないようにしてください。

客観的な視点からオーディエンス像を分析し、どうすれば最も的確にオーディエンスの考え方やニーズを捉えられるかを検討しましょう。特定のコミュニティや立場を代表するクリエイターと協力すると、リアルな声を広告やコンテンツに反映することができます。Pinterest クリエイターとの提携をご希望の場合は、Pinterest 担当者までお問い合わせください。

3. インサイトを活用して、理解を深める

優れたマーケティング戦略と同様に、効果的なキャンペーンの基礎となるのは、オーディエンスに対する深い理解です。消費者感情やオーディエンスインサイトを把握するために貴社が行っている施策があるかを確認しましょう。例えば、ブランドトラッカー、ユーザーリサーチ、外部マーケットリサーチなどです。幅広い視点から検討できるよう、顧客からフィードバックを得ることも大切です。

4. 多様性に富んだビジュアル素材を採用する

さまざまな文化、ライフスタイル、外見を持つ人を表す画像や動画素材を選びましょう。素材の中に映る背景についても考慮してください。世界各地から集まるユーザーに対して多様性に富んだビジュアル素材を採用することで、より多くのユーザーとつながりを築き、広告への共感を得られるようになります。

5. 包括性を考慮した表現を使用する

自分が尊重され、認められているとユーザーに感じてもらえるよう、言葉の選択には細心の注意を払ってください。例えば、ウェディングの説明では「新郎と新婦」の代わりに「カップル」と表現しましょう。また、表現が包括的であるか、ステレオタイプや避けるべき言葉遣いが含まれていないかを徹底するために、専門家の確認を受けた方がよい場合もあります。

包括的な表現に関する他の注意点としては、あまり一般的ではない方法でコンテンツに接するユーザーへの配慮が挙げられます。たとえば、ユーザーの中には画面の読み上げ機能を使用して、画面に写っている内容の説明を聞いている人がいるかもしれません。広告に字幕や代替テキスト（alt 属性）を加えることで、どのような形でも広告と接することができ、広告の内容をより良く理解してもらえるようになります。

6. 改善を重ねる

時には、意図せずに間違った表現をしてしまうこともあります。間違いが起きた場合は、指摘をきちんと受け止めて過ちから学び、チームのプロセスとアプローチに取り入れましょう。意見の違いを尊重し、間違いを糧に成長することが大切です。間違いが起きても隠さず明らかにすることで、信頼を回復できます。他の意見を取り入れる姿勢を保ち、学んだことを次のキャンペーンに活かしましょう。